街の屋根やさん神戸店
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加古郡稲美町にて、モニエル瓦の屋根塗装工事が始まりました。対象のお住まいは築20〜25年で、これまで大きなメンテナンスを行った記録がなく、事前の現地調査の段階から屋根表面に苔・藻・汚れ・カビが目立ち、防水性能がすでに低下している状態が確認されていました。加古郡周辺は瀬戸内海式気候で比較的温暖・多湿な時期もあり、屋根材に苔やカビが発生しやすい環境と言えます。
「半年待ってもここで工事して良かった」「途中の変更にも誠実に対応してくれた」というお客様からの声もいただいております。
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加古郡稲美町でモニエル瓦の屋根調査|苔・藻・カビによる防水機能の低下を確認【現地調査レポート】加古郡稲美町でサイディング外壁を調査|ヒビ・苔・シーリング劣化を確認
工事に入る前に、まずは屋根材についてあらためてご説明します。モニエル瓦は「乾式コンクリート瓦」の一種で、洋風の意匠を持つことから「乾式洋瓦」とも呼ばれています。和瓦(粘土瓦)とは異なり、セメントと砂を主原料とし、表面に「スラリー層」と呼ばれる塗膜状の保護層を施すことで、独特の質感と発色を実現している屋根材です。モニエル瓦の特徴としては、
といった点が挙げられ、過去に多くの新築住宅で採用されてきました。ただし、これらの性能の多くは表面のスラリー層・塗膜によって支えられているため、年数とともに塗膜が劣化すると、防水性能が大きく低下してしまう点が、モニエル瓦特有の注意点です。
また、モニエル瓦は2003年頃を境に国内での製造・供給が終了している屋根材です。そのため、瓦自体にひび割れや欠損が生じてしまった場合、同形状の瓦を新たに取り寄せて部分補修することが難しく、葺き替えなど大規模な工事が必要になり、費用・工期の両面で負担が大きくなる可能性があります。そうした事態を避けるためにも、瓦自体が傷む前の塗装メンテナンスが重要になります。
屋根表面の耐水性(防水性)が落ちると、雨水が乾きにくい状態が続き、苔・藻・カビが発生・繁殖しやすい環境が整ってしまいます。苔やカビは見た目の問題だけでなく、仮根と呼ばれる根に似た組織を屋根材内部に伸ばして固着する性質があるため、放置期間が長くなるほどモニエル瓦の主成分であるセメント部分の劣化を進行させ、ひび割れ・欠損・浸水のリスクを高めてしまいます。ここからは、実際の工事の様子を工程ごとに詳しくご紹介していきます。
施工前の屋根は、本来の橙色(オレンジ系の色合い)がほとんど見えないほど、汚れ・苔・藻・カビによって黒っぽく変色していました。色あせと変色が同時に進行している状態で、塗膜がすでに防水機能を失っていることがうかがえる状態です。塗装工事は、まずこの汚れや付着物をしっかり除去する工程から始まります。
最初に行うのが高圧洗浄です。高圧の水流を使って、塗装を施す面に付着した汚れ・苔・藻・カビ・チョーキング(塗膜の粉化現象)などを徹底的に洗い流していきます。汚れや苔・カビが残った状態のまま塗装を行ってしまうと、塗料が屋根材にうまく密着せず、施工後早期に塗膜が剥がれてしまうトラブルにつながります。さらに、汚れの上から塗装してしまうと、塗膜の下でカビ菌や苔の根が生き続け、内部から屋根材そのものを傷めてしまうケースもあります。こうした施工不良・トラブルを未然に防ぐため、下地となる洗浄作業は屋根塗装工事の中でも特に重要な工程のひとつです。
モニエル瓦の場合は、通常の高圧洗浄だけでは表面の「スラリー層」を完全に除去できないことが多いため、ケレン作業(専用工具で表面を削り、目荒らしを行う処理)も併用して仕上げていきます。スラリー層が残ったまま塗装すると、その後の塗膜が密着不良を起こし、数年で剥がれてしまうリスクが高まるため、この工程は妥協できないポイントです。洗浄前と洗浄後を比べると、瓦本来の素材感が見える状態まで違いが一目で分かるほどでした。
汚れと旧塗膜の除去が完了した後は、下地処理として「シーラー」を塗布します。シーラーは塗装工程で最初に塗る塗料で、「下塗り1回目」「プライマー」「下塗り材」とも呼ばれます。
シーラーには、この後に塗る中塗り・上塗りの密着性を高め、塗膜全体の耐久性を支える役割があります。シーラーの工程を省略したり、選定を誤ったりすると、せっかくの中塗り・上塗りの塗料がうまく定着せず、塗装の持ちが大きく悪くなってしまいます。
モニエル瓦には、各塗料メーカーから専用に開発された下塗り材(モニエル瓦専用シーラー)が用意されています。これは、モニエル瓦特有のスラリー層や素材特性に対応するための専用設計で、一般的なスレート瓦や金属屋根用の下塗り材とは異なるものです。屋根材の種類を正確に判別せずに下塗り材を選定してしまうと、密着不良による早期剥落など、施工不良の直接的な原因になります。屋根塗装において、屋根材の正確な判別と下塗り材の適切な選定は、仕上がりの耐久性を左右する非常に重要なポイントです。
ここまでで、屋根塗装工事の土台となる下地づくりが完了しました。次回のブログでは、中塗り・上塗りの工程と、工事完了後の仕上がりについて詳しくご紹介します。
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